米Vishay Intertechnology(ビシェイ・インターテクノロジー)は、オン抵抗が0.65mΩ(ゲート-ソース間電圧が+10Vのときの標準値)と低い+60V耐圧パワーMOSFETを発売した ニュースリリース 。同社従来品に比べるとオン抵抗を54%削減した。通信機器や産業機器に搭載されたDC-DCコンバーター回路の同期整流用スイッチや、オアリング(ORing)回路、モーター駆動回路、バッテリーマネジメント用スイッチなどに向ける。
同社のパワーMOSFET用プロセス技術「TrenchFET Gen IV」で製造した。プロセス技術の改善や、パッケージの工夫などでオン抵抗を削減した。パッケージは、外形寸法が8mm×7.9mm×1.8mmのPowerPAK 8×8L。「実装面積が15.2mm×10.0mm×4.4mmのD2PAK(TO-263)封止品と比べると、実装面積と実装高さのどちらも約60%減削減できる」(同社)。
新製品の型番は「SiJH600E」。nチャネル品である。最大ドレイン電流は373A。全ゲート電荷量は141nC(標準値)。入力容量は9950pF(標準値)。出力容量は2575pF(標準値)。帰還容量は78pF(標準値)。動作接合部温度範囲は−55〜+175℃と広い。
このほか、オン抵抗が1.22mΩ(ゲート-ソース間電圧が+10Vのときの標準値)の+80V耐圧パワーMOSFET「SiJH800E」を併せて発売した。同社従来品に比べるとオン抵抗を52%削減した。nチャネル品である。最大ドレイン電流は299A。パッケージは、外形寸法が8mm×7.9mm×1.8mmのPowerPAK 8×8Lである。
2製品どちらもすでに量産出荷を始めている。価格は明らかにしていない。