東芝デバイス&ストレージは、実装面積が1.2mm×0.8mmと小さいパワーMOSFET用ゲートドライバーICを発売した ニュースリリース 。同社によると、「業界最小の実装面積を実現した。このためプリント基板上の実装面積を削減できる」という。スマートフォンや、ウエアラブル端末、ノートPC、タブレット端末、ストレージ機器など、小型化が求められる電子機器に向ける。
新製品は、バック・ツー・バック接続(ドレイン共通接続)した2個のnチャネル型パワーMOSFETに外付けして使用する。パワーMOSFETの入力電圧を監視し、過電圧や低電圧といった異常状態を検知すると、パワーMOSFETのゲート電圧を制御してオフに切り替え、後段に接続した負荷を保護できる。逆流防止機能を備えた負荷スイッチ回路や、電源用マルチプレクサー回路などに適用する。
今回の新製品は「TCK42xG」シリーズの第1弾で、型番は「TCK421G」である。入力電圧範囲は、チャージポンプ回路を集積したため+2.7〜28Vと広い。入力過電圧保護回路と低電圧誤動作防止回路を内蔵した。入力過電圧保護回路のしきい値電圧は+23.26V(標準値)。低電圧誤動作防止回路のしきい値電圧は+2.0V(標準値)である。電源オン時の消費電流は140μA(+5V動作時の標準値)。電源オフ時(待機時)の消費電流は0.5μA(最大値)と少ない。パッケージはWCSP6Gで、実装高さは0.35mm。新製品の主な仕様は下表の通り。
新製品はすでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。今後同社はTCK42xGシリーズの品ぞろえを拡充する予定。入力過電圧保護回路のしきい値電圧などが異なる製品を合計で6つ投入する計画である。