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 NECとNECフィールディングは2022年2月16日、保守部品の配送経路の最適化に、NEC製のシミュレーテッド・アニーリング(SA)マシンを活用すると発表した。配送トラックの経路や、顧客の訪問順序などを求解する。1日の配送コストを従来より約3割削減する解がSAマシンでは求まるという。同月末までNECフィールディングの一部の保守サービスで試験運用したのち、23年度の本格導入を目指す。

 SAマシンが最適化するのは、NECフィールディングの業務で用いる保守部品の配送経路。同社では、NEC製のICT機器などが故障した際に、顧客からの連絡を受けて保守部品をパーツセンターから配送している。その配送に用いるトラックやバイクの経路作成を、従来の手動からSAマシンに変える。

 NECフィールディングの首都圏における1日の配送先は平均数百カ所で、配送に用いるトラックとバイクは合わせて数十台。緊急性、時間、エリア、部品の種類やサイズなど、さまざまな条件を加味して経路作成するため、組み合わせ数が膨大となりやすく、人の手では最適解に近い解を求めるのが極めて困難だった。

 今回求解に使うのは、NECのベクトル型スーパーコンピューター「SX-Aurora TSUBASA」と、独自開発したSAアルゴリズムである。同社は2021年11月に組合せ最適化問題の処理サービス「NEC Vector Annealing サービス」の提供を開始しており、それを自社事業の最適化にも生かす格好だ。

 SAマシンを使えば数分で求解できることに加えて、解の精度も高いという。手動より少ない配送車数と短い距離で配送することができ、配送コストの低減につながる見込みだ。