エイブリックは、車載用カメラモジュールに向けたLDOレギュレーターICを発売した ニュースリリース 。特徴は、外形寸法が1.0mm×1.0mm×0.41mmと小さいHSNT-4(1010)Bパッケージに封止したこと。同社によると、「車載機器向けLDOレギュレーターICとしては、業界最小」という。車載用カメラモジュールのほか、カーナビやカーオーディオ、エンジン用電子制御ユニット(ECU)、トランスミッション用ECU、サスペンション用ECUなどでも利用できるとする。
新製品には特徴がもう1つある。電源電圧変動除去比(PSRR:Power Supply Rejection Ratio)が1kHzにおいて80dB(標準値)、100kHzにおいて50dB(標準値)とどちらも高いことである。「電源電圧にリップルなどが乗っていても負荷に安定した電力を供給でき、車載用カメラモジュールの感度をより高めやすくなる」(同社)。
新製品の名称は「S-19255シリーズ」。入力電圧は+1.5〜5.5V。出力電圧は固定で、+0.9〜3.6Vの範囲において0.5Vステップで製品購入時に指定できる。最大出力電流は300mA。ドロップアウト電圧は120mV(+2.5V/100mA出力時の標準値)である。入力コンデンサーには最小0.1μF品、出力コンデンサーには最小1.0μF品が使える。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する予定である。
今回採用したパッケージのHSNT-4(1010)Bは、端子がパッケージ側面にも露出しているアウター・リード・タイプである。このため、プリント基板への実装強度を高められるほか、実装後の自動外観検査が可能である。HSNT-4(1010)B封止品のほか、5端子SOT-23パッケージ封止品を用意した。動作温度範囲はどちらも−40〜+125℃である。新製品の主な仕様は下表の通り。
すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。