東芝デバイス&ストレージは、モバイル機器やIoT機器、ウエアラブル機器などに搭載するアンテナの出力信号ラインに向けて、静電気放電(ESD)保護ダイオードを発売した ニュースリリース 。特徴は、端子間容量が0.15pF(最大値)と低いことである。同社従来品に比べて約25%低減した。「このため無線LAN(Wi-Fi)などのアンテナで受け取った信号の品質劣化を抑えられ、受信性能を高められる」(同社)。
新製品の特徴はもう1つある。実装面積が0.62mm×0.32mmと小さいSL2パッケージに封止し、プリント基板上の実装面積を抑えられることである。アンテナの出力信号ラインのほか、DisplayPortやUSB、HDMI、PCI Expressといった高速インターフェースなどのESD保護に使える。
同社は、今回のようなESD保護ダイオードを「TVS(Transient Voltage Suppressor)ダイオード」と呼んでいる。新製品の型番は「DF2B6M4BSL」である。ピーク逆動作電圧(VRWM)は+5.5V(最大値)で、「+5.0Vの信号ラインのESD保護に適している」(同社)。ピークパルス電流は2A。ESD耐圧は接触放電モデルで±8kVを確保しており、「IEC 61000-4-2」規格に準拠する。最大動作接合部温度は+150℃。新製品の主な仕様は下表の通りである。すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない