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 トヨタ自動車の協力会社で自動車の内外装部品を手がける小島プレス工業は2022年3月1日、取引用システムなど一部のサーバーがマルウエア(悪意のあるプログラム)に感染したことを2月26日に確認したと発表した。トヨタなど取引先の生産停止につながったシステム障害の原因となった。

 2月26日午後9時ころ、一部のファイルサーバーで障害が発生したことを検知した。さらに同日午後11時ころに脅迫メッセージの存在を確認した。状況からランサムウエア(身代金要求型ウイルス)によるサイバー攻撃の被害に遭った可能性が高い。ただし、小島プレス工業は「現状はなお確認中」(広報)としている。同社は影響範囲の特定などのため、稼働する社内サーバーをいったん全て停止した。その後、復旧したサーバーは一部にとどまっている。

 取引先に部品を納入する際の処理に利用するサーバーも被害に遭った。2月28日夕刻までに代替手段を含め、早期の対処は困難と判断。トヨタなど取引先各社に状況を連絡した。小島プレス工業は詳細を明かさないものの代替手段を用意し、トヨタの3月2日の生産再開に間に合わせる態勢を整えたとしている。