マツダは2022年3月24日、同年4月に国内工場の操業を一時停止すると発表した。中国における新型コロナウイルス(オミクロン型)感染症の再拡大によって、取引先の複数の部品メーカーの操業が止まり、それらの部品メーカーからの部品調達に支障が出る可能性が出てきたためである。
4月に操業を止めるのは、本社工場(広島市南区)と防府工場(山口県防府市)。停止期間は4月4日と5日の2日間である(図)。調達に支障が出ているのは、車載半導体を含む電装部品としており、小型車「マツダ2」や中型SUV(多目的スポーツ車)「CX-5」、大型SUV「CX-8」など複数の車種に搭載している。
マツダは調達に支障が出ている具体的な部品や、生産への影響台数については公表していない。また、同社は22年3月11日から防府第2工場で、ラージプラットフォームを初適用した新型SUV「CX-60」の欧州仕様車を生産している。同新型車の生産への影響についても「公表を控える」と話す。今後の見通しについては、「22年4月6日には通常操業を再開する予定」(同社)である。
なお、中国では22年3月に入って、オミクロン型の感染がほぼ全土で広がり、同年3月1日から21日までの累積感染者は4万人を超えている。特に、吉林省の感染が深刻な状況にある。「ゼロコロナ政策」を打ち出す中国だが、ここにきて感染は再拡大しており、他の自動車メーカーにも影響が及ぶ可能性がある。