PR

 常陽銀行や十六銀行など「Chance地銀共同化システム」を利用する地方銀行8行とローソン銀行で2022年3月26日にシステム障害が発生していることが分かった。各システムが使うキンドリルジャパンのデータセンターで電源障害が発生したことが原因とみられる。システム障害の影響を受けている銀行の数など被害の全容は現時点で明らかになっていない。

 十六銀行によると、同日午前11時9分にオンラインシステムに障害が発生し、全てのATMとネットバンキングが利用できなくなったという。午後2時時点でChance利用行はそれぞれのWebサイトでATMやネットバンキングなどが利用できない状況になっていると掲出している。ローソン銀行はTwitter上で同日午後1時にシステム障害を知らせた。

 百十四銀行によれば、原因や復旧のめどは「調査中」(経営企画部)という。日経クロステックの取材では、Chance地銀共同化システムやローソン銀行が使うキンドリルジャパンのデータセンターで電源障害が発生しており、これが原因とみられる。被害がその他の銀行などに広がっている恐れもある。

 Chance地銀共同化システムとは、三菱UFJ銀行のシステムをベースとした共同利用型システムで、足利、常陽、十六、南都、もみじ、山口、百十四、北九州の地銀8行が参加している。開発は日本IBMが、インフラ構築や運用はキンドリルジャパンが担っている。

■変更履歴
公開当初、日本IBMのデータセンターとしていましたが、正しくはキンドリルジャパンのデータセンターです。また、Chance地銀共同化システムの運用担当企業を日本IBMとしていましたが、正しくはキンドリルジャパンです。おわびして訂正します。タイトルと本文は修正済みです。[2022/3/6 19:00]