PR

 ブリヂストンは2022年3月30日、新しい天然ゴムの材料として期待されるグアユールの研究について、米国エネルギー省(DOE)共同ゲノム研究所から研究助成金を受けたと発表した。グアユールは乾燥に強い砂漠の低木で、熱帯で栽培するパラゴムノキ由来のゴムに匹敵する成分を組織中に含んでおり、タイヤ向けの新しい天然ゴムの供給源として期待されている。同社はこのグアユールゴムの研究を10年以上続けている。

アリゾナ州メサのブリヂストン・バイオラバープロセス研究センター(BPRC)
アリゾナ州メサのブリヂストン・バイオラバープロセス研究センター(BPRC)
(写真:ブリヂストン)
[画像のクリックで拡大表示]

 今回の助成金は、グアユールの3品種の遺伝子配列とマップを作成し、ゴム収量を最適化する研究に使われる。今後、同社のグアユール研究センターとアリゾナ、カリフォルニア、ニューメキシコ、イタリアの農場でフィールドテストを実施する予定。

 同社は、2012年にグアユール研究の取り組みを始め、アリゾナ州メサにグアユールの研究センターを起工した。現在、アリゾナ州に281エーカー(1.14km2)のグアユール農場を運営している。2015年にはグアユール由来のゴムで初めてタイヤを製造した。同社はグアユールの実用化に向けてこれまでに1億ドル以上を投資したという。

アリゾナ州のグアユール農場
アリゾナ州のグアユール農場
(写真:ブリヂストン)
[画像のクリックで拡大表示]

 現在、タイヤ生産に使われている天然ゴムはパラゴムノキから生産している。パラゴムノキは産地が東南アジアに集中し、病害リスクが大きい。また、栽培面積の拡大につれて熱帯雨林の減少が課題となっている。天然ゴム資源の多様化に向けた取り組みの1つであるグアユールは、乾燥地帯で栽培が可能で、森林伐採を低減できる。また、アリゾナ州では水不足が農家の課題となっているため、農地を乾燥に強いグアユール栽培に転換できれば水資源の節約と農業の活性化が期待できる。ブリヂストンは提携した農家と連携し、22年には新たに200エーカーのグアユール植栽を予定しているという。