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 「日本で競合メーカーが出てくるのはエキサイティングな出来事だ。当社には5年の実績がある。これまで学んできたことを生かして、ユーザー企業に最良のソリューションを提供していく」──。三菱ふそうトラック・バス社長兼CEO(最高経営責任者)のKarl Deppen(カール・デッペン)氏は、2022年4月5日に開いた会見でこのように述べ、小型電気自動車(EV)トラック分野における競争に挑む意気込みを示した(図1)。

カール・デッペン氏
図1 三菱ふそうトラック・バス社長兼CEOのカール・デッペン氏
(撮影:日経Automotive)
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 三菱ふそうは小型EVトラック「eCanter(eキャンター)」の現行車を17年に発売した。現在、日本や欧州(13カ国)、米国、オーストラリア、ニュージーランドで販売しており、日本における納車台数は110台超となっている。

 これに対して22年には、競合メーカーである日野自動車といすゞ自動車が小型EVトラックを日本市場に投入する計画である。ユーザー企業の選択肢が広がることで、小型EVトラックの販売競争が激しくなるのは確実だ。

 これらの競合メーカーに対抗するため三菱ふそうは、eキャンターの次世代モデル(以下、新型車)を、数年以内に発売する計画である(図2)。現行車は1車種しかないが、新型車では車種のバリエーションを増やして、競合メーカーとの差異化を目指す。

新型「eキャンター」の試作車
図2 新型「eキャンター」の試作車
(撮影:日経Automotive)
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 さらにデッペン氏は、「車両を販売してユーザー企業の電動化を支援するだけでなく、コネクテッドサービスなどを合わせて提供することで、ユーザー企業の業務効率化に貢献していきたい」と話す。

 小型EVトラックの分野では最近になって、低価格を武器にした中国メーカーなどが日本で攻勢を強めている。こうした競合メーカーに対抗するためにも、ユーザー企業の業務効率化に貢献することは重要な鍵になりそうだ。

 なお、三菱ふそうは39年までに、全車種の電動化を目指している。ここでいう電動化とは、世界で販売する全車両にEVと燃料電池車(FCV)を設定することである。中大型トラックや小型・大型のバスについては、車種によってEVとFCVを使い分ける。このうちFCVは、親会社であるドイツDaimler Truck(ダイムラートラック)と共同開発を進めている。