PR

 無線通信ベンチャーのソナス(東京・文京)は、配線作業なしで設置でき、動く物体や人の位置をリアルタイムで検出可能な「可搬型屋内高精度測位システム」を開発、「第11回IoT&5Gソリューション展」(2022年4月6~8日、東京ビッグサイト)に参考出展した(図1、2)。危険区域への入退場管理、工場内の無人搬送車(AGV)の位置把握、ワークや荷物の追跡、移設可能な設備の管理などの用途を想定している。超広帯域無線(UWB:Ultra Wide Band)を利用して精度数十cmで位置検出できるUWB測位と、同社が独自に開発したIoT(Internet of Things)向け無線システム「UNISONet」を組み合わせた。

図1 可搬型屋内高精度測位システムの展示
図1 可搬型屋内高精度測位システムの展示
実験の様子をディスプレーで表示。(出所:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]
図2 開発システムの実験の様子
図2 開発システムの実験の様子
測位タグを持つ人が、測位アンカー3個を備えた電波暗室の中を歩く。(出所:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 同測位システムは、室内にUWB測位機能とUNISONet通信機能を併せ持つ「測位アンカー」を複数設置して座標値を与えておき、物体や人には「測位タグ」を装着する(図3)。UWBにより測位アンカーから測位タグまでの距離を測定し、この距離と各測位アンカーの座標からタグの座標を決定できる。各測位アンカーから距離の値を集約する通信にUNISONetを使う。

図3 測位アンカーと測位タグ
図3 測位アンカーと測位タグ
技適マーク未取得のため実演はしていなかったが、取得に問題はないという。(出所:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 測位システムには「アンカーへの電源供給とアンカー間の通信には、例えばPower over Ethernetを使う方法などがあるが配線作業をなくせない。これに対して、新しく開発したシステムは配線の必要がない」(同社)。展示品は技適(技術基準適合証明/認定)マークの取得手続きが終わっていないため、ブースで実稼働はさせておらず、電波暗室で実施した実験の様子をディスプレーに表示した。

 UNISONetは、ネットワークを構成する複数の端末が、バケツリレーのようにデータを中継するマルチホップネットワークの1つ。消費電力が低いため電池交換なしで端末を年単位で駆動できるのが特徴という。さらに各端末が不特定多数の端末に向かって発信(ブロードキャスト)し、データの中継経路が通信の都度決まる方式であることから、端末の移動や追加が容易。通信スピードは実効スループットで最大24kbps、静止画の通信にも可能であると同社は説明している。