ステレオカメラにこだわり続けたSUBARU(スバル)が方針を転換した。北米市場向けの主力車種「アウトバック」の一部グレードに単眼カメラを採用した(図1)。同社の代名詞ともいえる先進運転支援システム(ADAS)「アイサイト」の搭載車両に、前方監視用センサーとして単眼カメラを採用するのは今回が初めて。

図1 新型「アウトバック」に搭載する前方監視用のカメラ
図1 新型「アウトバック」に搭載する前方監視用のカメラ
単眼カメラとステレオカメラを搭載する。(写真:スバル)

 ステレオカメラに追加する形で、前方監視用として単眼カメラを搭載する。つまり、新型アウトバックは“3眼”となる。同社が2022年4月13日に発表し、同年秋に米国で発売する予定である。

 スバルは1999年に「レガシィランカスター」に採用した「ADA(アクティブ・ドライビング・アシスト)」から現行の「アイサイト」に至るまで、ADASの前方監視用センサーにはステレオカメラのみを採用し続けてきた(図2注)。新型アウトバックを皮切りに、同社は3眼カメラの採用車種や展開市場を増やしていく意向だ。

図2 現行アイサイトのセンサー構成
図2 現行アイサイトのセンサー構成
前方監視用のステレオカメラ1個と、4個のレーダーを搭載する。(撮影:日経Automotive)
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注)他社と共同開発した車両やOEM(相手先ブランドによる生産)調達した車両などはステレオカメラ以外を使うことがあった。例えば、トヨタ自動車と開発した電気自動車(EV)「SOLTERRA(ソルテラ)」は単眼カメラを採用した。

 同社は今回の単眼カメラの採用を、「死亡交通事故ゼロに向けた新たな一歩」と位置付ける。広角の単眼カメラを使うことで、低速で交差点に進入する際の横断自転車や歩行者との衝突回避や、衝突した場合の被害軽減を支援する。

 この単眼カメラは現行アイサイト向けのステレオカメラに比べて、「検知角度を2倍に広げた」(同社)という。これにより、歩行者や自転車の認識性能を高められた。単眼カメラが取得したデータは、ステレオカメラのデータと連携して処理する。