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 トヨタ自動車は2022年5月12日に日本で発売する新型電気自動車(EV)「bZ4X」に、デンソーが開発した最新の先進運転支援システム(ADAS)用センサーを採用した。車両や二輪車、歩行者などの検知性能を高めた同センサーを使うことで、交通事故死傷者の低減や運転者の負担軽減を目指す(図1)。

bZ4X
図1 トヨタの新型EV「bZ4X」
(出所:トヨタ自動車)
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 bZ4X(以下、新型車)に採用されたのは、デンソーが「Global Safety Package 3」(以下、GSP3)と呼ぶ第3世代の製品。既に、日野自動車の中型トラック「レンジャー」や、トヨタの中型SUV(多目的スポーツ車)「レクサスNX」と中型ミニバンの新型「ノア/ヴォクシー」に搭載されている。今回の新型車への搭載は、これらに次ぐものとなる。

 GSP3はミリ波レーダーと単眼カメラのセンサーフュージョンシステムである。新型車ではミリ波レーダーをフロントグリルの中央に、単眼カメラをフロントウインドー上部の室内側に装着する(図2)。

センサーの搭載位置
図2 センサーの搭載位置
(出所:トヨタ自動車の画像を基に日経Automotiveが作成)
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 これらのセンサーを用いることで、新型車に搭載するADAS「Toyota Safety Sense」の主要機能である自動ブレーキは、交差点における車両や二輪車との「出合い頭衝突」を回避できるようになった。また、交差点の右折時における直進対向車や、右左折時に前方から横断してくる歩行者と自転車運転(サイクリスト)にも対応する。夜間歩行者も検知できる。

 自動ブレーキ以外では、「プロアクティブドライビングアシスト」という機能を搭載した。「歩行者が横断するかもしれない」「歩行者が車道に飛び出してくるかもしれない」といったリスクを先読みして、歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないように操舵(そうだ)やブレーキ操作を支援するものである。先行車や前方のカーブに対する減速操作を支援する機能も搭載しており、アクセルペダルとブレーキペダルの頻繁な踏みかえ回数を減らせる。

 なお、GSP3を構成するセンサーのうち単眼カメラは、第2世代の単眼カメラに比べて水平視野角を約2倍に広角化し、最大検知距離を約2倍に延ばした。搭載するCMOSイメージセンサーの画素数は、第2世代品の約5倍である。

 もう1つのセンサーであるミリ波レーダーは、第2世代のミリ波レーダーに比べて水平検知角を約2倍に拡大し、最大検知距離も長くした。速度分解能(2つの対象物を分離して検知できる速度差)も5倍に高めている。

 単眼カメラとミリ波レーダーのこうした改良によってGSP3は、対象物の検知性能を第2世代システムよりも向上させた。