英国の通信事業者EEは2022年4月20日(現地時間)、欧州で初とする7CA(キャリアアグリゲーション)での5Gサービスを提供開始すると発表した。同社が保有するサブ6(6GHz未満の周波数帯)の4Gと5Gの帯域を7つ束ねることで、通信速度と通信容量を増強する。次世代型スマートフォンのサポートを待って、同国の主要都市で高速大容量5Gサービスを今年中に開始するとしている。
関連ニュースリリース: EE COLLABORATES WITH QUALCOMM TO ACHIEVE A EUROPEAN FIRST IN 5G SPEEDS今回の7CAの内訳は、既存の5G NR用3.4GHz帯、新しく5G用に確保した3.6GHz帯に、既存のLTE用の1.8GHz帯から2つの帯域、2.1GHz帯から1つ、2.6GHz帯から2つの帯域の合計7つを組み合わせることで実現している。なお、3.6GHz帯は、EEが前年、英Ofcomのオークションで獲得した周波数帯となる。
今回の試験は、EEの属する英BTグループBorehamwood研究所にて実施された。試験用端末には、米Qualcommの「Snapdragon 8 Gen 1モバイルプラットフォーム」と「Snapdragon X65 5Gモデム-RFシステム」が搭載されている。EEでは、この環境にて、2.2Gビット/秒(bps)の通信速度を確認。実際のネットワーク上でも1.7Gビット/秒を超える高速通信と、合計170MHzの帯域幅による大容量通信が可能になるとしている。