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 医療AI(人工知能)を手掛けるAIメディカルサービスは2022年4月26日、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2)をリード投資家とし、既存投資家が参加するシリーズCラウンドにおいて、総額80億円の資金調達を実施したと発表した。

(左から)AIメディカルサービスの多田智裕代表取締役CEO、SoftBank Investment Advisersの松井健太郎マネージングパートナー
(左から)AIメディカルサービスの多田智裕代表取締役CEO、SoftBank Investment Advisersの松井健太郎マネージングパートナー
(撮影:日経クロステック)
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 AIメディカルサービスは、内視鏡検査で胃がんの診断を支援するAIを開発している。2021年8月に同AIを医療機器として国内で薬事承認申請しており、今後承認されれば医療現場で利用できるようになる見込みだ。

 調達した資金は、AIメディカルサービスが開発中の内視鏡診断支援AIのグローバル展開などに利用する。日本発の内視鏡AIが世界に通用するとみるためだ。同社の多田智裕代表取締役CEO(最高経営責任者)は同日の会見で「日本の内視鏡医の技量は世界でトップレベルだ。AI開発のために質・量ともに最高水準のデータを収集できる」と説明した。

 SVFにとって、AIメディカルサービスは国内で3社目の投資先だという。投資判断に至った経緯について、SVFを運営する英SoftBank Investment Advisersの松井健太郎マネージングパートナーは「内視鏡を利用する医療が抱える現在の課題に対応し、高度化を促進する有力なツールになると考えている。診断支援の精度にも期待しており、日本だけではなく世界で活躍できるポテンシャルを感じた」と評価した。