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 日立製作所は2022年4月28日、2022年3月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高に当たる売上収益は前期比17.6%増の10兆2646億円、調整後営業利益は同49.1%増の7382億円で増収増益だった。ロシアによるウクライナ侵攻に伴う事業面への影響は比較的軽微としている。

 ITセグメントの売上収益は前期比5%増の2兆1536億円、調整後営業利益はほぼ横ばいの2681億円だった。IoT(インターネット・オブ・シングズ)基盤の「Lumada」や2021年7月に約1兆円を投じて買収した米GlobalLogic(グローバルロジック)が堅調に推移し、増収を確保したものの、半導体不足の影響などで、13億円強と小幅ながら減益となった。

 グローバルロジックに関しては、ウクライナに5カ所のエンジニアリング拠点を展開し、約7500人の従業員が働いていた。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、現地従業員やその家族は国内外への退避を余儀なくされている。ただ業績への影響は限定的で、「ほぼ巡航で活動できている」(日立でCFO=最高財務責任者を務める河村芳彦副社長)。

 2023年3月期の業績予想は、売上収益が前期比7.4%減の9兆5000億円、新たに主要KPI(重要業績評価指標)と位置付けた「Adjusted EBITA(調整後EBITA)」が同4.1%減の8200億円を見込む。同指標は調整後営業利益から買収に伴うのれんなどの償却費を除き、持ち分法による投資損益を加えた金額を指す。

 今回の決算発表に合わせて、日立は2025年3月期までの3カ年の中期経営計画も明らかにした。同期間の財務目標として、上場子会社を除いた売上収益で10兆円、調整後EBITAマージン(売上収益に対する調整後EBITAの比率)で12%を掲げた。

 日立の小島啓二社長兼CEO(最高経営責任者)は「成長戦略の中心はLumada」と語り、上場子会社を除いたLumada事業の売上収益を2022年3月期の1兆4000億円から、2025年3月期にほぼ倍増の2兆7000億円まで引き上げる。デジタル人材も3年間で3万人強増やし、9万8000人にする目標を示した。