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 NECは2022年4月28日、2022年3月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高に当たる売上収益は3兆140億円。前期比0.7%増とわずかながら増収となったものの、調整後営業利益は同4.1%減の1709億円と減益だった。デジタルガバメントやデジタルファイナンス、グローバル5G(第5世代移動通信システム)などの成長事業はいずれも増収となったものの、グローバル5G事業やコアDX事業などへの戦略的費用がかさんだ。

 セグメント別にみると、民間企業向けのシステムインテグレーションを手掛けるエンタープライズ事業が増収増益。同事業の売上収益は前期比14.2%増の5746億円、調整後営業利益が同92億円増の574億円となった。グローバル事業も、2020年に買収完了したスイスの金融ソフトウエア企業Avaloq Group(アバロクグループ)の売上収益が通期で計上されるなどして増収増益となった。同事業の売上収益は前期比7.9%増の4855億円、調整後営業利益が同187億円増の262億円だった。

 ロシアによるウクライナへの侵攻が事業に及ぼす影響について、森田隆之社長兼CEO(最高経営責任者)は「マクロな視点から見れば原材料の高騰や景気そのものにも影響があるが、個別企業の立場からするとマネージすべき内容だと考えている」とした。森田社長兼CEOはその理由について「(侵攻が)長期化すれば場合によっては拠点の設立や強化などによる投資が増えることもあるが、こうした投資は1年程度でリカバーできる。また、売り上げに対しての影響は大きくない」と語った。

 森田社長兼CEOはさらに「(ロシアのウクライナ侵攻が)期をまたいで影響が出た場合は、改革費用として数十億円の規模で対応費用がかかる可能性がある。だがこれもマネージできる範囲だろうと思っている」との見解を示した。

 NECは2022年3月期の売上収益、調整後営業利益のいずれも、2021年5月に発表した予想を上回った。同社は2023年3月期の予想について、売上収益は前期比3.8%増の3兆1300億円、調整後営業利益は同8.2%増の1850億円を掲げた。