ディー・エヌ・エー(DeNA)とメディカル・データ・ビジョン(MDV)は2022年5月10日、業務提携したと発表した。両社が蓄積してきた医療ビッグデータの利活用と、生活者向けの健康増進サービスでの協業に取り組む。将来的には健康寿命の延伸や医療費の適正化への貢献を目指す。
両社はともに医療ビッグデータを蓄積しているが、それぞれ対象が異なる。DeNAは主に生活者向け行動変容サービスを展開しており、800万人を超える保険者データを持つ。MDVは医療機関の経営支援を手掛け、日本最大級の診療データベースに強みがある。健康な状態までカバーするDeNAのデータと、MDVが持つ病院にかかった後のデータを連携することで、新たな社会課題の発見や解決につながると期待する。
今回の連携によって保険者データは1500万人超、病院データは4000万人規模と、国内最大規模のデータベースとなる見込みだ。2022年夏をめどに、MDVの診療データベース分析用Webサービス「MDV analyzer」に、連携した新たなデータベースを搭載する。
DeNA子会社のDeSCヘルスケアが提供するヘルスケアアプリ「kencom」や、MDVのパーソナル・ヘルス・レコード(PHR)サービス「カルテコ」などでもノウハウを共有する。生活者向けの健康増進にさらに注力し、医療費の適正化に貢献するような協業の検討を進めていく考えだ。