TISは2022年5月11日、2022年3月期の連結決算を発表した。売上高は前期比7.6%増の4825億円、営業利益は同19.7%増の547億円と、増収増益だった。顧客のIT投資拡大で売上高が伸びたほか、2020年10月に子会社化したタイのSI大手MFECの業績が寄与した。
増収増益に貢献した主な事業別セグメントは、「サービスIT」と「金融IT」だ。サービスITでは、決済やデジタルマーケティング関連の顧客のIT投資が旺盛で増収増益となった。同セグメントの売上高は前期比13.3%増の1551億円、営業利益は同27.6%増の110億円だった。金融ITでは、クレジットカード関連の顧客のIT投資が活発だったことが寄与した。同セグメントの売上高は前期比12.9%増の1249億円、営業利益は同9.4%増の167億円だった。
岡本安史社長は同日開いた決算説明会で、「今後は人材などへの投資を強化していきたい。採用や育成を含めて人材をどれだけしっかり確保していくかが最大のポイント」と述べた。同社はDX(デジタルトランスフォーメーション)コンサルティング機能を強化するため、2024年3月期までに500人超のDX人材育成を目指している。
2023年3月期通期の業績予想は、売上高が前期比3.6%増の5000億円、営業利益が同4.1%増の570億円を見込む。