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 東芝デバイス&ストレージは、IGBTやパワーMOSFETのゲート駆動に向けたフォトカプラーの新製品を発売した ニュースリリース 。新製品の特徴は、信号出力の素子構成を同社既存製品から変更し、競合他社品との互換性を確保した点にある。「現在、半導体不足の状況にあるため、産業機器メーカーから互換性の高いフォトカプラーを要求する声が高まっていた。新製品はこうした声に応えるもの」(同社)。新製品の応用先は、汎用インバーターやACサーボアンプ、太陽光発電向けインバーター、無停電電源装置(UPS)などである。

信号出力の素子構成を変更したゲート駆動向けフォトカプラー
信号出力の素子構成を変更したゲート駆動向けフォトカプラー
写真は、新製品で採用したパッケージ「SO16L」である。(出所:東芝デバイス&ストレージ)
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 新製品は、トーテムポール形式の出力回路を、上側(ハイサイド)と下側(ローサイド)のどちらもnチャネルMOSFETの素子構成に変更した。同社既存品は、上側がpチャネルMOSFETで、下側がnチャネルMOSFETの素子構成だった。同社によると、「今回の変更によって、競合他社品が採用している上側がバイポーラートランジスタ、下側がnチャネルMOSFETという素子構成の出力特性に近くなり、互換性を高められた」(同社)という。

信号出力の素子構成の比較
信号出力の素子構成の比較
今回の新製品と同社従来品、競合他社品の素子構成を比較した。今回は、上側(ハイサイド)と下側(ローサイド)のどちらもnチャネルMOSFETの構成に変更することで、競合他社品が採用する上側がバイポーラートランジスタ、下側がnチャネルMOSFETという構成の出力特性に近づけ、互換性を高めた。(出所:東芝デバイス&ストレージ)
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 新製品の型番は「TLP5212」。IGBTの非飽和検出機能や、アクティブ・ミラー・クランプ機能、フォールト信号出力機能などの保護回路を内蔵した。同社は新製品を「スマート・ゲートドライバーカプラー」と呼ぶ。

 2個の赤外LED(発光ダイオード)と、フォトダイオードを集積した2個の受光チップで構成した。1組の赤外LEDと受光チップはゲート駆動信号の伝送経路向け、もう1組の赤外LEDと受光チップはフォールト信号の伝送経路向けである。ゲート駆動信号のピーク出力電流は吸い込み時と吐き出し時どちらも2.5A。「中容量のIGBTやパワーMOSFETの駆動に向ける」(同社)。入出力間の絶縁体圧は±5kVrmsを確保した。パッケージは、外形寸法が10.3mm×10mm×2.3mmのSO16L。動作温度範囲は−40〜+110℃である。新製品の主な仕様は下表の通り。新製品はすでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。

新製品の主な仕様
新製品の主な仕様
(出所:東芝デバイス&ストレージ)
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