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 半導体の業界団体SEMIジャパンは2022年5月24日、半導体不足の解消に向けて製造装置メーカーの半導体調達を支援するように働きかける白書を発表した。半導体の生産に欠かせない製造装置の納期が、半導体不足などの影響で長期化している実態を説明。「半導体メーカーから消費者まで全体の利益につながる」(SEMI)と述べ、製造装置業界へ半導体を優先供給する必要性を訴えた。なお、今回の白書は米SEMIが5月2日(現地時間)にブログで提言した内容()を日本語に翻訳したもの。さまざまな産業に広く働きかける狙いがある。

図 SEMIは半導体製造装置へチップを優先供給するよう訴えた
図 SEMIは半導体製造装置へチップを優先供給するよう訴えた
(出所:SEMI)
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米SEMIのブログ Chipping in for Equipment Suppliers: The Equipment Multiplier Effect on the Chip Shortage

 半導体製造装置に使用する半導体の数量は少なく「装置業界への半導体供給の優先順位を高めても、半導体メーカーにはほとんど影響しない」(SEMI)と説明する。「装置に使う半導体の数千~数万倍の半導体を生産できる」として、半導体サプライチェーン全体で装置への供給支援に取り組むべきだとした。

 SEMIは、半導体製造装置の納期が長期化していることで、半導体工場の建設や生産能力の増強に影響が生じているとした。半導体装置メーカー各社の情報をまとめたところ、2020年には3~6カ月だった装置の納期が、2021年7月には平均で14カ月まで延びたとする。特定の装置では納期が2年を超えるものもあるという。

 SEMIによれば、20~24年の5年間で半導体工場の新設や拡張計画は世界で計86件予定されている。装置の納期遅れが続けばこれらの計画の遅延につながる恐れがあるとした。