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 スウェーデンVolvo Cars(ボルボ)は2022年5月31日、製鉄時におけるCO 2排出量ゼロを目指す国際イニシアチブ「Steel Zero」に参加すると発表した。同イニシアチブに参加する自動車メーカーはボルボが初めてという。

(写真:Volvo Cars)
(写真:Volvo Cars)
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 Steel Zeroは英国のNGO(非政府組織)である「Climate Group」が、製鉄業界の基準および認証機関である「ResponsibleSteel」と提携して立ち上げた団体で、参加企業は長期的には50年までに化石燃料を使わずに生産した鉄鋼を100%調達することに取り組む。中期的には、30年までに次の3つの基準のうち少なくとも1つを満たす鉄鋼を50%調達することを約束する。

(1) 長期的な排出削減の道筋と、科学的根拠に基づく温室効果ガス排出量の削減目標の両方を定義し、公表している製鉄企業が生産する鋼材。製鉄企業の目標が、イニシアチブ「Science Based Targets」や同等の組織によって承認されている場合、この要件を満たしていると認められる。

(2)「Responsible Steel」の認証を受けた鋼材、または同等品。

(3)使用済みになったスクラップの割合を考慮した、特定の排出原単位が定義された低炭素鋼。

 ボルボが生産関連で排出するCO2のなかで、鉄鋼生産は33%を占める。同社は、21年にスウェーデンの鉄鋼メーカーSSABとの協力を発表し、SSABのイニシアチブ「HYBRIT」を通じて、自動車産業向けに化石燃料を使わない高品質な鉄鋼の生産技術の開発を共同で検討している。これまで鉄鉱石ベースの製鋼に使われていた原料炭を、化石燃料を使わずに生産した水素と電力に変えることを目指している。

 ボルボは、40年までに炭素中立になることを目指している。これに先立ち、25年までに同社の車両生産工場における炭素中立に取り組んでいる。すでに欧州工場は、すべて再生可能エネルギーで発電したクリーン電力を使って稼働している。スウェーデンのトルスランダ工場は完全に炭素中立になった。中国の成都および大慶拠点も炭素中立の電力を使っている。