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 半導体製造装置大手の東京エレクトロンは2022年6月8日、中期経営計画説明会を開催し、2026年度に連結売上高を3兆円以上に拡大する計画を発表した(図1)。半導体装置市場の急拡大を受けて現行の中期経営計画を2年前倒しで達成しており、市場の実態に合った計画を新たに策定した。成長を加速するため2022年度から5年間で研究開発(R&D)投資を1兆円以上実施するほか、生産能力の増強にも取り組む。

* 半導体関連の業界団体SEMIは、半導体製造装置市場が2023年には1134億米ドルまで拡大すると予測している。
図1 東京エレクトロンは2022年6月8日の説明会で2026年度に売上高を3兆円に拡大する目標を掲げた
図1 東京エレクトロンは2022年6月8日の説明会で2026年度に売上高を3兆円に拡大する目標を掲げた
(画像:東京エレクトロン)
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東京エレクトロンのプレスリリース 新中期経営計画について

 東京エレクトロンが発表した2027年3月期までの新中期経営計画では、連結売上高を3兆円以上にするほか、売上高営業利益率を35%以上、自己資本利益率(ROE)を30%以上に高める財務目標を掲げた。同社の2022年3月期実績では、連結売上高が2兆38億円、売上高営業利益率が29.9%、ROEが37.2%だった。今後5年間で売上高を1.5倍に拡大、約1兆円を積み増すことになる。

 半導体市場では、電子回路の集積度を高めて性能を高める「微細化」や、高さ方向に回路を形成する「3次元化」など技術進化が進み、関連投資が年々増加している。R&D投資を今後5年間で1兆円以上実施することで、半導体メーカーが求める技術要求に対応していく。同社は過去5年間にR&D投資として約6000億円を投じていた。

 生産能力の増強では、DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務効率化などを通して、今後3年間で生産能力を2倍に増やす計画という。

 説明会では技術ロードマップを示しつつ、各工程で必要になる技術開発の事例を紹介した。例えば貼り合わせ接合技術の適用がある(図2)。演算を担うロジック半導体に適用すれば電源配線の制約を減らし、微細化を促進できる。データを記憶するメモリーに適用すれば記憶容量を拡大できるなどの利点がある。

図2 接合技術の適用でロジック半導体の性能を高める例
図2 接合技術の適用でロジック半導体の性能を高める例
(画像:東京エレクトロン)
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 2019年5月に策定した現在の中期経営計画では、2024年3月期までに売上高を2兆円に、営業利益率を30%以上、ROE30%以上を目指すとしていた。最近の旺盛な半導体製造装置需要を受けて、東京エレクトロンは2022年3月期に2年前倒しで計画を達成していた。