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 DMG森精機は、ロシア国内で働く約270人の従業員を、2022年5月中に解雇したことを明らかにした。その他の約30人の従業員は欧州の幾つかの拠点に転勤。若干名の従業員をロシアに残し「ロシア国内の顧客のアフターサービスに当たる」(同社)という。同社は明言を避けたものの、事実上、ロシア事業からの撤退とみられる。

DMG森精機取締役社長の森雅彦氏
DMG森精機取締役社長の森雅彦氏
(画像:2022年5月12日に開催された2022年度第1四半期決算説明会の動画をキャプチャー)
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 解雇した従業員は、ロシア西部ウリヤノフスクにあるドイツDMG MORIの工作機械の組み立て工場の約200人と、モスクワにある販売・サービス拠点の約70人。解雇した従業員らに支払う退職金や雇用保険の適用などは、「ロシアの規則に従って、適宜対応する」(同社)という。現時点では、特別損失を計上する予定はなく、2022年5月12日に発表した2022年度業績予想は修正しない。

 DMG森精機は、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、同工場の生産中止と、欧州および日本からのロシアへの出荷停止を2022年3月3日に発表している。同日時点では、ロシア国内で働く従業員を休業させていた。

 同社の2021年度のロシア事業における売り上げは80億円、営業利益は5.5億円だった。ロシア2拠点の2022年2月末時点の純資産は約70億円。これは同社の連結総資産5971億円に対して1.2%ほどの比率である。ウリヤノフスクの組み立て工場の固定資産残高は37億円程度。事業停止に伴う同工場の損害は、ドイツ連邦政府による保険の対象となり、保険金の請求なども検討している。