PR

 NHKは2022年6月14日、在外邦人向けに1日24時間提供している「NHKワールド・プレミアム」を外国の動画配信事業者にも提供できるようにするために策定したNHKインターネット活用業務実施基準の変更素案を公表した。

 NHKワールド・プレミアムは、ニュースや情報番組の他にドラマや音楽番組、子供番組、スポーツ中継などを放送する日本語チャンネルである。NHKが国内で放送している番組を外国の放送事業者に提供しており、海外に住んでいたり海外旅行中の在外邦人は、現地のケーブルテレビや衛星放送を通じてこうした日本語の番組を視聴できる。現在は、世界の100以上の国・地域で約2000万世帯が視聴可能となっている。

 一方で、世界的に放送による多チャンネルサービスの利用者は減少傾向にあり、インターネットサービスは伸長を続けている。そこで、在外邦人がNHKの番組を視聴できる機会を広げるため、NHKワールド・プレミアムを放送事業者だけでなく動画配信事業者にも提供できるように実施基準において新たな規定を設けることにした。

 具体的には、NHKワールド・プレミアムの外国の動画配信事業者への提供について、放送番組などを他の事業者に提供する業務(3号業務)のうち高い社会的意義があると認められるものとして受信料を財源として実施する業務(3号受信料財源業務)と位置付ける。これまで3号受信料財源業務では、提供先事業者が利用者に対価を求めないことを条件としていたが、無料配信を条件とすると提供先事業者が限られることや、有料サービスであっても意義があると考えられるといった理由を挙げて、この業務に限り有料サービスへの提供もできるようにする。なお、提供の財源が受信料であることから、有料サービスへの提供の場合は提供先事業者に一定の負担を求める規定も設ける。

 費用については、これまでの業務も含めた3号受信料財源業務全体で、年間5億円(これまでは1億円)を超えない範囲とする。

 NHKは各種のインターネット活用業務を実施するに当たり、実施基準を定めて総務大臣の認可を受けることを放送法で求められている。まずは、今回公表した素案に対する意見募集をNHK経営委員会が2022年6月15日に開始した。その後、NHKは総務省に認可申請を行う。変更後の実施基準の施行期日は2023年4月1日を予定する。

発表資料