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 情報サービス産業協会(JISA)は2022年6月16日、地方自治体の基幹業務システム標準化に関して、牧島かれんデジタル大臣に提言を提出したと発表した。デジタル庁と地域ベンダーなどとの連携・協力体制の構築に加え、自治体システム標準化のスケジュールの柔軟な対応などを求めた。

 提言の提出は6月14日付。自治体の基幹業務システムの標準化を巡っては、デジタル庁が中心となり方針を策定している。同方針では全国約1700の自治体が2025年度末までに、基幹業務システムを一定の基準を満たすシステムを利用する形へ移行することを目指すとしている。またその際、デジタル庁が整備するマルチクラウドから成る「ガバメントクラウド」を原則利用することも求めている。

 JISAの提言ではこうしたデジタル庁の方針について、複数の観点から懸念を示した。具体的には、(1)特に小規模自治体で人材などのリソースが不足すること(2)標準化では開発や移行作業を行うベンダーに大規模な作業が発生し、ベンダーのシステムエンジニア(SE)などの人材が不足して、各自治体を十分に支援ができなくなること(3)ガバメントクラウドに移行後の自治体においても移行対象外のシステムが残り、新旧併存によりシステムの運用やマネジメントが複雑になること、などを課題として挙げた。

 そこで提言では、標準化とガバメントクラウドへの移行を進めるにあたり「デジタル庁と地域ベンダーの連携・協力体制の構築」「2025年度末という目標時期の弾力的運用」「ガバメントクラウド利用に当たっての仕様や責任区分、費用負担などを早期に示すこと」を求めた。

 デジタル庁は2022年夏をメドに、自治体システム標準化の基本方針と標準仕様書を取りまとめる計画だ。自治体システム標準化の目標期限を巡っては、全国20の政令指定都市で構成する指定都市市長会など自治体の団体からも、柔軟なスケジュールを求める声が出ていた。