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 欧州宇宙機関(European Space Agency、ESA)は2022年6月21日(現地時間)、欧州や北アフリカのメディア組織が集まる欧州放送連合(European Broadcast Union、EBU)と技術提携を行う「5G Emerge」で合意したと発表した。技術的な自主性を維持しつつ、メディアコンテンツ配信において、世界をリードする存在となることを目的としている。

(画像:ESA)
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関連ニュースリリース1: ESA boosts the satellite-enabled 5G media market

 次世代の5G、6G技術は、高速大容量通信を可能にし、社会のデジタル化を進め、新しいアプリケーションやサービス提供を支援する。メディア業界も、超高品質動画や高速で動作するゲーム配信などに向けて、5G技術をいち早く取り込んできた。

 今回の5G Emerge合意では、ESAとEBUのほか、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、スイスから20社が参加。高品質なコンテンツ配信サービスの効率的な提供に向けて、標準化された仕様に基づく衛星と地上間の統合システムを定義、開発、検証する。通信衛星と5GやBeyond 5Gの技術を使って、どこでも誰にでも配信できるシステムを作っていくとしている。

日欧間5G衛星通信に向けた4K画像、IoTデータ伝送実験も実施

 このほかESAは2022年6月8日(現地時間)、日本と欧州間をつなぐ次世代5G衛星通信実験の実施も発表している。試験には、ESAとドイツEurescom、Fraunhofer Institute Open Communication Systems (FOKUS)に加え、日本からは、情報通信研究機構(National Institute of Information and Communications Technology、NICT)、日本無線、スカパーJSAT、東京大学が参加している。

(画像:NICT)
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関連ニュースリリース2: Space-enabled 5G links Japan and Europe 関連ニュースリリース3: 国際間長距離5Gネットワークにおいて衛星回線を統合する日欧共同実験に成功

 ESAとNICTは、航空機での移動時通信や国際ローミングなど、国際間長距離通信への5G適用に向けて、通信衛星を使った接続実験を進める趣意合意書を締結している。今回の実験は、NICTが実施する「Beyond 5Gにおける衛星-地上統合技術の研究開発」の一環として、2022年1月から2月にかけて行われたものとなる。

 実験では、日欧間での5G衛星通信において、遅延時間は発生するが、通信が確立できることを明らかにした。その上で、日本側で撮影した4K映像や日本側で取得したIoTセンサーデータが、欧州側のPCやデータサーバーへ伝送できること、欧州側で正しく受信し、グラフ表示などができることなどを確認している。

(画像:NICT)
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