スウェーデンEricsson(エリクソン)は2022年6月21日(現地時間)、世界の5G契約者数が2022年に10億を突破し、2027年には44億になるとする最新のモビリティーリポートを発表した。以下はその概要となる。
関連ニュースリリース: Ericsson Mobility Report: 5G to top one billion subscriptions in 2022 and 4.4 billion in 2027 関連リポート: Ericsson Mobility Report June 20225G契約者数は2022年末には世界で10億を超え、5年後の2027年には、北米地域の9割、西欧の82%、湾岸諸国では8割、北東アジアで74%が5Gユーザーになる。
インドでは、まだ5G展開は開始されていないが、それでも2027年までには、移動通信ネットワーク契約者数の4割近くが5Gになる。世界的には、2027年までに44億超と、全契約者数のほぼ半分を5Gが占めるようになる。
5Gはこれまでのモバイル技術に比べ、急速に拡大している。2021年時点で、世界人口の約4分の1が5Gを利用できる状態にあるが、2022年第1四半期だけで、新規の5G契約者数は約7000万件に上っている。2027年までには世界人口の約4分の3が5Gアクセス可能となることから、今後も5G契約者数は順調に伸びると予想される。
移動通信ネットワークのデータ量も、過去2年間で倍増している。これには、スマートフォンやモバイルブロードバンドの利用が増加したことに加え、社会や産業のデジタル化が進んだことも一因となっている。毎年数億人の人々がモバイルブロードバンドに新規加入しており、この傾向は今後も続くと予想される。
固定無線アクセス(FWA)がブロードバンドサービスの提供において果たす役割もますます重要になってきている。FWA接続数は2022年には1億件を超え、2027年にはその倍以上の2億3000万件に達するが、5Gを使ったFWAは1億1000万件とその半数近くを占めるようになる。FWAによるデータ通信量も月86E(エクサ)バイトに達する。
IoT(Internet of Things)についても、2021年にブロードバンドIoT(4G/5G)が2Gや3Gを抜いて、全セルラーIoT接続の44%を占める技術となった。NB-IoTやCat-Mによる接続も、2021年に80%近く増加し、3億3000万近くに達した。その接続数は、2023年には2Gや3Gを超えると予想される。
5G SA(Standalone)を使った公共ネットワークの商業運用は、2021年末までに、中国、米国、オーストラリア、日本、韓国、シンガポール、タイ、ドイツ、フィンランドなど20超の市場で開始されている。2022年内にはその数は2倍に増える予定だ。