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 欧州Stellantis(ステランティス)は2022年6月24日、オーストラリアVulcan Energy Resources(バルカン・エナジー・リソース)に5000万ユーロを出資し、オフテイク契約(長期供給契約)を10年に延長したと発表した。ステランティスは今回の株式投資により、バルカン・エナジー・リソースの2番目の大手株主になる。

 両社は21年11月に、電気自動車(EV)用電池の原材料となる水酸化リチウム(LiOH)を26年から5年間供給する契約を結んだ*1。今回の契約により、両社は協力関係を強化し、供給期間を10年に延長した。ステランティスの投資は、バルカン・エナジー・リソースの「ゼロ・カーボン・リチウム・プロジェクト」に対するもの。ドイツのライン峡谷上流部にあるアッパーラインバレー塩水採取場(Upper Rhine Valley Brine Field:URVBF)での水酸化リチウム(LiOH)の生産拡大に充てられる。すでにバルカン・エナジーはURVBFで地熱エネルギーの利用に成功しており、化石燃料を使わずにLiOHを生産する準備を進めている。

地熱を利用して塩水からリチウムを採取するプラント
地熱を利用して塩水からリチウムを採取するプラント
(出所:Vulcan Energy Resources)
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 ステランティスは、30年までに欧州での販売構成を100%EVとし、米国では乗用車と小型トラックの半分をEVにする計画だ。また、30年までにカーボン排出量を50%削減し、38年までに正味ゼロにすることを目標としている。そのため、クルマだけでなく部品や原材料の脱炭素化も推進する。6月初旬には北米でも化石燃料を使わずに生産したLiOHの調達を発表している*2