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 島津製作所は2022年7月13日、九州大学とヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)とともに、血液を用いたうつ病の診断補助技術の実証実験を始めたと発表した。これまで問診が中心だったうつ病の診断に客観的な指標を取り入れることで、うつ病の早期発見を目指す。

研究で使用する高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)
研究で使用する高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)
(出所:島津製作所)
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 実証実験では、福岡市にある企業の従業員100人の血液を高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)で解析する。性格や気質に関連する40問程度の問診結果と組み合わせ、高精度なストレススクリーニングシステムの開発を進める。期間は2022年7月から2023年6月までを予定し、2023年度中の実用化を目指す。LC-MSは試料中の分子をイオン化し測定することで、試料に含まれる分子の同定や定量ができる分析機器だ。島津製作所は2020年、九州大学との共同研究で、今回の実証実験の基盤となるうつ病診断補助の手法を開発した。

 島津製作所は九州大学との実証実験を経て、企業の従業員検診向けの検査モデルを構築する。HMTは複数のバイオマーカー(生物学的指標)を組み合わせ、休職期間中の抑うつ状態から復職の判断補助となる評価指標の開発を進める。また、検査を基にリワークプログラムを中心とした復職支援サービスの提供を目指す。