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 三菱ケミカルグループは2022年8月3日、2023年3月期第1四半期の決算を発表し、「原料・燃料価格が高騰する厳しい事業環境の中で価格転嫁活動を断行し、四半期としての売り上げは過去最高となる1兆1065億円になった」と明らかにした。世界的な石油の高騰による素材価格の上昇を顧客企業が受け入れ始めている。利益は前年同期比166億円減の721億円になった。

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 ナフサの単価が1kL当たり8万6100円と、前年同期に比べて81%上昇し、期初予想の8万1000円も上回った。このため国内でも海外でも価格転嫁(値上げ)の実現に努めた結果、同社グループ事業の全セグメントで売り上げは増加した。利益の増減要因のうち販売価格と仕入れ価格の差による売買差は、機能商品セグメント(ポリマー、添加剤、フィルム、エンジニアリングプラスチック、炭素繊維、水処理用資材、ディスプレー・半導体関連、リチウムイオン電池向け材料など)で+44億円、産業ガスセグメントで+36億円。ただしケミカルズセグメント(メタクリル酸メチル・モノマー、アクリル、石油化学原料と誘導品、ポリオレフィン、コークス、カーボンブラック、合成ゴムなど)では、ポリオレフィンに関して価格転嫁のタイミングがずれたことから売買差が-174億円になったため、全社での売買差を-110億円へと引き下げる要因になった。

 同社取締役兼代表執行役社長のジョンマーク・ギルソン(Jean-Marc Gilson)氏は説明会で「長年にわたって値上げはできていなかったが、会社全体を通して多くの努力により実現できた。これができていなかったら、(説明会での)説明の内容は大きく異なっていただろう。会社の全員が本当によくがんばった」と述べた。