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 富士キメラ総研は2022年8月3日、自動運転車の世界市場について調査した「2022 自動運転・AIカー市場の将来展望」を発表した。2045年には生産台数ベースでレベル3(高速道路などの条件付運転自動化、運転主体はシステム)車両が2847万台、レベル4(高度運転自動化、特定地域などでシステムが運転主体)およびレベル5(完全運転自動化)の車両が2051万台になると予測した。多くのセンサー部品を搭載して部品市場に影響を与えるレベル3機能が一般車に搭載され始めるのは2025年以降、法整備などが進み本格普及が始まるのは、2030年以降になると予測している。

自動運転車の世界市場予測
自動運転車の世界市場予測
(出所:富士キメラ総研)
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 この調査は、自動運転車をレベル別、地域別で分析するとともに、自動運転機能を支える人工知能(AI)や制御部品の6品目、コックピット関連の7品目、セーフティー関連の12品目の市場を分析し、将来の自動運転車やAI車の市場を予測したもの。

 この中で、レベル3の自動運転車は高級車での搭載が先行し、一般車に搭載されるのは2025年以降になると予測した。また、一部で実用化されているレベル4または5の自動運転は商用車での採用が先行し、乗用車は2030年以降に市場が形成されるとの見方を示した。

 レベル3は、ホンダが「レジェンド」に搭載して2021年にリース限定で市販を始めた。レベル3の自動運転車は多くの高価なセンサーを搭載する必要があり、高級車から搭載が進むという。また、一定の条件下で運転操作をすべてクルマが担うため、法規制や事故時の責任問題など、クリアすべき課題がある。富士キメラ総研では、2030年以降にはこれらの課題をクリアできるようになると見ており、そのころから普及段階に入ると予測している。

 一方、レベル4の自動運転車は、中国や米国でタクシーや無人バスなどで導入され、限定的だが利用者へのサービスを提供している。中国では、レベル4の乗用車の発売を計画しているメーカーもあるという。しかし、本格的な市場拡大は2030年以降になると見ている。

 レベル5は、クルマの自動運転技術の向上だけでなく、インフラの整備や自動運転を受け入れられる社会になっていることなどが必要となってくる。様々な要素がかかわってくるため、市場形成には時間がかかるという。

 自動運転機能に関連する部品では、2045年に金額ベースでLiDARが3兆5375億円、ドライバー監視システム(DMS)が9349億円になると予測した。LiDARはレベル3以上では複数搭載が必須となる。DMSは欧米で搭載義務化により2026年まで増加し、その後はECUの統合が進んで伸びは緩やかになると見ている。