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 「短納期受注・廉価販売との決別」。2022年度上半期(1~6月)の決算説明会で、DMG森精機取締役社長の森雅彦氏は何度もこう強調した(図1)。

図1 DMG森精機取締役社長の森雅彦氏。
図1 DMG森精機取締役社長の森雅彦氏。
(画像:説明会の動画をキャプチャー)
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 2022年度第2四半期の連結受注額は1492億円と、四半期ベースで過去最高水準だった同年度第1四半期のペースを維持。上半期の連結受注額は2993億円(前年同期比37%増)となった。森氏は「この調子でいくと年間6000億円程度の受注も視野に入ってくる。中期経営計画でも、この金額を想定している」と今後の見通しを語った。

 売上収益は2182億円(前年同期比22%増)、営業利益は177億円(同73%増)といずれも好調。森氏がその理由の1つとして挙げたのが「短納期受注・廉価販売との決別」だった(図2)。

図2 決算概要(1-6月期)
図2 決算概要(1-6月期)
(出所:DMG森精機)
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2割程度延びた受注から製品出荷までの期間

 受注から製品出荷までの期間は、半導体などの部材の調達リードタイムが延びている影響で2割程度長くなっているという。「従来は受注後8カ月程度で出荷できていた横型マシニングセンターが、出荷まで10カ月程度を要するようになっている」(森氏)。

 部材不足は落ち着きを見せ始めたものの、なお厳しい状況は変わらない。例えば、「FPGA(Field Programmable Gate Array)はメーカー間で取り合いになっており、従来3000〜4000円だった価格が10倍以上に上がった。買い占めもあるようで、まとめて購入しておかなければならない」(同氏)。

 こうした部材不足への対応策として、同社は在庫の確保に力を入れている。「貸借対照表の仕入れ債務が増えているのは、円安の影響もあるが、150億円程度は半導体やワイヤハーネス、コネクターなど一部の部品を手厚く手配した結果」(同氏)という(図3)。

図3 貸借対照表サマリーの負債・資本
図3 貸借対照表サマリーの負債・資本
2022年6月末における「仕入債務」は、2021年12月末に比べて119億円増えている。(出所:DMG森精機)
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