竹中工務店と日立製作所、gluon(東京・目黒)は2022年8月、都市や建物をデジタルツイン化し、自律走行型パーソナルモビリティーの実証実験に活用する取り組みを開始すると発表した。電動車いすから電動キックボードといったパーソナルモビリティーの普及、展開を目指す。国土交通省が主導する「Project PLATEAU(プロジェクト プラトー)」の一環として行う。

日立製作所のニュースリリース

 パーソナルモビリティーの自律走行を巡っては、現状では、対象エリア内を事前に走行し、独自のマップ情報を作成する必要があり、屋外での広範囲な自律走行に向けて大量のマップ情報が必要になる。また、安全性確保のため、さまざまなセンサー類を装着する必要があり、これらセンサー数の削減も課題の1つとなっている。

 Project PLATEAUでは、3D都市モデル(実際の都市を仮想空間に再現するための3次元地理空間データ)整備と活用、オープンデータ化に向けた活動を進めている。今回3社は、このプロジェクトに、3D都市モデルと3D建物モデルの統合手法開発、都市レベルのデジタルツイン構築と、それらを活用したパーソナルモビリティー自律走行実験などを行う形で参加する。これら3Dモデルには、建物の形状や地理情報などのBIM(Building Information Modeling)データも含まれる。

 実験は、2022年11月に、大阪市北区天満の「コモングラウンド・リビングラボ(CGLL)」とその敷地内にて開始する。3社は既に2021年7月より、CGLL建物内に設置したLiDARなどのセンサーによる位置情報取得、デジタルツイン構築、屋内でのモビリティー制御などを進めており、これらの知見や技術を活用して、屋内外での円滑な自律走行を、事前走行なしで可能にするパーソナルモビリティー実現を目指す。さらに、実験の場を、地下鉄御堂筋線本町駅周辺エリアにも広げ、駅と建物をつないだ街づくりに役立つデジタルツイン構築も推進していくとしている。

コモングラウンド・リビングラボにおける実証実験の検討図(出所:日立製作所)
コモングラウンド・リビングラボにおける実証実験の検討図(出所:日立製作所)
[画像のクリックで拡大表示]