いすゞ自動車と日野自動車、トヨタ自動車、スズキ、ダイハツ工業が共同出資する商用事業会社のCommercial Japan Partnership Technologies(CJPT)は2022年8月24日、CJPTから日野自を除名すると発表した。CJPT株の10%に当たる日野自の所有分をトヨタに譲渡する。

 日野自は、2022年3月から同年8月にかけて、相次いでエンジンの認証申請における不正が発覚した。同社の不正は「CJPTが共有する思いや目指す道と相いれないもの」(CJPT)として、トヨタ社長の豊田章男氏からの指摘もあり、除名に至ったという。

 CJPTは、いすゞと日野自、トヨタによる出資で2021年4月に設立した。同年7月には、スズキとダイハツも参画。商用車におけるCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)技術の普及を通じて、カーボンニュートラル(炭素中立)を目指す取り組みを進めてきた。

CJPT設立の発表会見の様子(2021年3月)
CJPT設立の発表会見の様子(2021年3月)
左から、2021年6月まで日野自社長を務めていた下 義生氏、トヨタ社長の豊田章男氏、いすゞ社長の片山正則氏。下氏は2021年6月から日野自会長に就いたが、2022年3月に同社の不正が発覚。同年6月に、会長の任期が満了になったとして退任した(写真:トヨタ)
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 豊田氏は「日野自が起こした認証試験不正は、顧客をはじめ全てのステークホルダーの信頼を大きく損なうもの。同社の親会社、株主として、極めて残念。長期間にわたって不正を続けてきた同社は(自動車産業に関わる)550万人の仲間として認めてもらえない状況にある。CJPTは日本のCASE技術をベースに皆で未来をつくるプロジェクトだが、現状では日野自がいることで迷惑をかけると考え、除名するのが適当と判断した」とのコメントを発表した。

 日野自は、CJPTからの除名について「大変重く受け止めている。エンジン認証で長期にわたる広範な不正をした事実に鑑みると、スタート地点にさえ立てていなかったと言わざるを得ない」としている。