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 住友商事グループは、米国の水素技術スタートアップのSyzygy Plasmonics(以下、シザジー・プラズモニクス)や、韓国Lotte Group(ロッテグループ)の韓国Lotte Chemical(ロッテケミカル)および韓国Lotte Fine Chemical(ロッテ精密化学)と共同で、光触媒を用いてアンモニアを分解して水素を製造する実証試験を開始する方針を明らかにした。光触媒を用いたアンモニア分解による水素製造の事業可能性調査は「世界初」(住友商事)という。2023年後半までに韓国・蔚山(ウルサン)のロッテグループの施設内に装置を設置し、その後実験を始める見通しだ。

 脱炭素化に向けて水素に注目が集まる中、アンモニアを分解して水素を製造する技術開発も進んでいる。シザジー・プラズモニクスは、光が照射されると化学反応を促進する「光触媒」を用いた装置を開発した。発光ダイオード(LED)の光でアンモニアの分解を促進、水素を製造する(図1)。LEDに再生可能エネルギー由来の電力を供給すれば、一連の過程で二酸化炭素(CO2)を排出しない。

図1 光触媒では再生可能エネルギー由来の電力を使えば一連の過程でCO<sub>2</sub>を排出しない
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図1 光触媒では再生可能エネルギー由来の電力を使えば一連の過程でCO2を排出しない
(出所:住友商事)

 今回の実証実験では事業化の可能性を探る。用いる光触媒反応器はシザジー・プラズモニクス製。住友商事グループは装置の輸送を行い、ロッテグループは実験場所を提供したり実験全般のマネージメントをしたりする。ロッテグループが輸入したアンモニアを使う。

 住友商事グループは脱炭素化をにらみ、水素やアンモニアに関連した事業開発とサプライチェーン構築に取り組んでいる。シザジー・プラズモニクスにもその一環で2019年に出資した。シザジー・プラズモニクスは、2017年設立。光触媒や反応炉の技術を持ち、アンモニア分解の他にも、水の電気分解、水蒸気や天然ガスの改質といった化学反応への適用を目指している。