河野太郎デジタル相は2022年9月13日、新型コロナウイルス感染症の接触確認アプリ「COCOA」の運用を停止すると明らかにした。政府が新型コロナ感染者の全数把握をしない運用に切り替えることに伴う措置。デジタル庁と厚生労働省など関係省庁が協議して方針を決めたという。
河野大臣は運用停止の理由を「全数把握をしない運用に切り替えるため、(濃厚接触を確認するための)COCOAを運用する前提が変わった」と説明。加えてCOCOAが導入当初の開発体制などに問題を抱えていたことや、運用の過程で接触を確認できなくなっていたバグが放置された経緯なども踏まえ、同アプリが失敗した点などを総括する機会を設けるとした。
運用停止の時期は未定とした。まずはアプリを通じて利用者にアンケートを取るなどして意見を集めた後、アンインストールしてもらうかどうかなど運用停止の方法を告知するという。河野大臣は、新型コロナ向けでは全数把握をしない運用が続く限りCOCOAの運用はしないとしたうえで、COCOAと同様の技術は「総括を踏まえて次のパンデミックに生かしたい」とした。