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 NECと大阪大学社会技術共創研究センター(ELSIセンター)は、顔認証技術を題材とした倫理的・法的・社会的課題(ELSI)に関する共同研究を2022年9月から本格的に開始したと発表した。ELSIとは、新たな科学技術を研究開発し、社会実装する際に生じる技術以外のあらゆる課題のことを指す。ELSIの抽出と対応策の検討を通じて、顔認証技術の適正な利用につなげる考えだ。

共同研究の概要
共同研究の概要
(出所:NEC)
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 共同研究では、顔認証技術が社会にもたらすメリットとデメリット、顔認証技術への接し方や顔認証技術を提供する企業の留意点といったことを主要な論点に掲げる。NECは2019年に「NECグループAIと人権に関するポリシー」を策定し、プライバシーや人権を尊重した顔認証技術の活用を推進している。NECが顔認証事業で得た知見と、研究開発プロセスにELSIへの配慮を組み込む手法といった大阪大学ELSIセンターが持つ知見を組み合わせて共同研究を進める。

 大阪大学ELSIセンターの岸本充生センター長は、ELSIの観点から考察すべき顔認証技術の例として「監視カメラなどで個人の顔を検出し、年齢や性別、感情などの情報を識別する場合」を挙げる。技術開発の段階からELSIを意識することで、プライバシー侵害や差別を未然に防ぐことができるという。