PR

 通信回線敷設工事の遅延を巡り、日本郵政の子会社とソフトバンクなどが争った裁判で、郵政子会社とソフトバンクの双方が東京地方裁判所の判決を不服として控訴していたことが、日経クロステックの取材で2022年9月27日までに分かった。

 2022年9月9日の一審判決で東京地裁は、ソフトバンク側に約108億円の支払いを命じる一方、日本郵政側にも契約外の追加業務の報酬として約19億円の支払いを命じていた。

(画像:日経クロステック)
(画像:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 同裁判は郵政子会社の日本郵政インフォメーションテクノロジー(JPiT)が2015年に、郵政グループ共通インフラ更新工事の遅延によって損害を被ったとして、作業を担当したソフトバンクと管理業務を担った野村総合研究所(NRI)に対し、連帯して約161億円の損害金の支払いなどを求める訴訟を提起したもの。

 対するソフトバンクも遅延によって生じた追加業務の報酬として、約239億円の支払いを求めて日本郵政側を提訴。NRIも日本郵政側の訴訟に対して約13億円の報酬を求める反訴を起こしていた。

 JPiTは控訴の事実を認めたうえで、「一審判決において当方の主張が一部認められていない部分があったため、控訴することとした」とコメント。ソフトバンクも控訴を認め、「当社の主張が認められている部分はあるが、JPiT側の主張が認められている部分が大きく、(今回の判決は)受け入れられない」とした。

 損害金の支払いも追加の報酬も認められなかったNRIは控訴しておらず、「コメントは控える」としている。