全国農業協同組合連合会(JA全農)は2022年10月27日、AI(人工知能)を採用したカラス対策商品「音撃カラススナイパー」を開発したと発表した。カラスが嫌がるような忌避音を発生させるAIを組み込んだ商品で、AIボックスと呼ぶ装置とカメラ、スピーカーからなる。

全国農業協同組合連合会(JA全農)が手掛けたAIを採用したカラス対策商品「音撃カラススナイパー」
全国農業協同組合連合会(JA全農)が手掛けたAIを採用したカラス対策商品「音撃カラススナイパー」
(写真:全国農業協同組合連合会)
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 忌避音を発生させるタイプのカラス対策商品は従来、赤外線センサーやタイマーで制御するものが多かった。しかし、「赤外線センサーはカラス以外にも反応してしまう」「タイマーを使うと音の鳴らない時間帯ができてしまう」といった課題があったという。そこで音撃カラススナイパーでは、カメラとAIを組み合わせることで、カラスが飛んで来た時にだけ忌避音を発生させるようにした。カラスはこれを脅威に感じて、忌避の効果が長期間続くという。

 食品工場、飼料倉庫、市街地のビル屋上などに設置した実証試験で、音撃カラススナイパーによるカラスの追い払い効果を調べた。音撃カラススナイパーで忌避音を発生させたところ、発生させない時と比べて、食品工場では約22分の1、飼料倉庫では約12分の1、市街地のビル屋上では約17分の1に、カラスの検知数をそれぞれ抑えることができたという。

 今後はカラス被害に悩む、市街地がある自治体や、食品製造分野・物流分野の企業などに向けてテスト販売を始める。2023年4月以降、本格販売を予定する。想定販売価格は設置作業費別で1セット150万円前後だという。