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 CureApp(東京・中央)は2022年11月7日、福島県立医科大学と慢性腰痛症向け治療用アプリの共同研究を始めたと発表した。慢性腰痛症の痛みの要因は多岐にわたるため、幅広い治療が求められている。共同研究では治療用アプリの使用によって、多様な専門分野の知見と運動療法や認知行動療法などを組み合わせた治療の提供を目指す。

 国内の慢性腰痛症の患者は2018年時点で1086万2000人にのぼり、若年層から高齢者まで幅広い年代で発症する。また、痛みの原因や影響は身体面だけでなく、心理面や社会面など様々な要素によることが知られている。そのため、多分野・多職種の知見を集約する「集学的治療」によって、患者一人ひとりの状態にあった治療を提供することが推奨されている。

国内の慢性腰痛症の顕在患者数は1086万2000人にのぼる
国内の慢性腰痛症の顕在患者数は1086万2000人にのぼる
(出所:123RF)
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 しかし、福島県立医科大学医学部整形外科学講座の二階堂琢也准教授は「実際の臨床で集学的治療体制を確立するには、医療機関の人的・金銭的負担が大きく容易ではないという現実がある」と指摘する。CureAppと福島県立医科大学は、従来の診療に治療用アプリを組み合わせることで、これまで集学的治療が難しかった医療機関でも慢性腰痛症に対する集学的治療を提供できるようにすることを目指す。

 患者一人ひとりの状態に応じた行動改善アドバイスなどが表示される治療用アプリでは、身体面、心理面、社会面を考慮した幅広い治療を、通院時以外も含めて提供できる可能性がある。福島県立医科大学医学部整形外科学講座の紺野愼一主任教授は「治療用アプリは集学的治療が困難な多くのプライマリーケアに必須のツールに発展していく可能性がある」と期待を込める。