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 ドイツVolkswagen(VW)は2022年11月3日、2027年までにデータセンターの運用をカーボンニュートラルにするという目標を発表した。この目標を達成させるため、すでにCO2ニュートラルで稼働しているノルウェーGreen Mountain(グリーンマウンテン)社のデータセンターの能力を拡張した。この拡張により、VWが全世界のデータセンターで使う電力量の1/4がカーボンニュートラルになるという。これは年間で1万トンのCO2排出を削減できたことになるという。

VWは世界6カ所にデータセンターを保有する
VWは世界6カ所にデータセンターを保有する
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 欧州委員会は政策イニシアティブ「欧州グリーンディール」の中で、2030年までにデータセンター事業の気候中立化を目標として掲げている。VWはそれより3年早い達成を目指している。VWとグリーンマウンテンとの協力関係は2019年6月から始まり、グリーンマウンテンのRJU1-Rjukanサイトでデータセンター業務を開始した。この時は、重要なアプリケーションに必要な本社のデータセンターの容量を広げるため、衝突試験シミュレーションのようなタイムクリティカルではないが高性能コンピューティングを必要とするプロジェクトをアウトソース化した。

寒冷で水力発電資源の豊富なノルウェー
寒冷で水力発電資源の豊富なノルウェー
(写真:Volkswagen)
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 今回、VWはグリーンマウンテンのSVG1-Rennesoyサイトを拡張した。この新サイトは、かつては高セキュリティーのNATO軍弾薬庫だった場所を、2万2600m2のコロケーション(共同利用)・データセンターに改造したもの。電力インフラは最大26MW×2まで拡張でき、VWはそのうちの3MWを使用している。グリーンマウンテンのすべてのサーバーは、水力発電による100%再生可能エネルギーの電力で稼働する。通常、サーバー稼働に必要な電力の4~8割は冷却に使われるが、ここでは年間を通じて8℃を保つフィヨルドの水深100mの水を使って自然冷却している。

 VWは現在、ドイツ・ヴォルフスブルクに3つ、ノルウェーに2つ、シンガポールに1つ、合計6つのデータセンターを活用している。