セイコーエプソンは、畜産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けて長野県と連携協定を結ぶ。家畜の健康管理などにAI(人工知能)を活用して、生産性を改善。環境負荷の低減や労働負荷の軽減、製品の高付加価値化を図る。
ニュースリリース2022年度は、画像からウシの脂肪の付き具合を判定するAIシステムを開発。目視による判定に比べて客観的にウシの体形を把握・管理できるようにする。さらに、飼料画像の波長を分析して成分を推定できるシステムを構築する。これによって迅速かつ低コストでの成分分析を実現し、給与量試算の簡素化を目指す。
2023年度以降は、血液検査などの健康データと飼料分析の連携、最終生産物も含めたDX化のほか、ウシの個体識別の研究、ウシの体に装着できる脈拍・活動量計や体温計の研究にも取り組む。同社のAI技術やセンシング技術、認識・分析技術と、長野県畜産試験場が持つ飼養管理技術や健康診断技術などを組み合わせて、畜産業のDXを推進していく。