ふくおかフィナンシャルグループ(FG)は2022年11月11日、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進体制強化に向け、日本IBMと戦略的パートナーシップ契約を結んだと発表した。現行の基幹系システムをモダナイゼーション(近代化)した上で、2032年度に次世代システムに切り替える目標を掲げた。
パートナーシップの内容はデジタルチャネルの構築や人材育成、ITアーキテクチャーの検討など多岐にわたる。次世代基幹系システムの構築に関しては、2段階で進める考えを打ち出した。まず2026年度まではモダナイゼーションに取り組む。例えば、勘定系や情報系システムのプログラムの複雑さを解消したり、勘定系システムと各種チャネル層との接続性を高める基盤を新設したりする。
その上で次世代基幹系システムの構築を進め、2032年度の移行を目指す。動作プラットフォームについては、メインフレームとオープン系サーバー、クラウドを適材適所で組み合わせて活用する方針だ。日本IBMが持つAI(人工知能)や量子技術なども活用するとしている。
現在、基幹系システムをふくおかFGと共同運営する広島銀行は、横浜銀行などが参加するシステム共同化の枠組みである「MEJAR」に2030年度に乗り換える計画を明らかにしている。
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