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 マツダとローム、今仙電機製作所は2022年11月22日、SiCパワーモジュールを搭載したインバーターの共同開発契約を結んだと発表した。ロームがSiCモジュールをつくり、今仙電機製作所がそれを載せたインバーターを開発、最終的にマツダの電気自動車(EV)の電動駆動ユニットに搭載する。ロームによれば、2025年以降発売のマツダ製EVにこのインバーターが使われる見込みという。

 SiCパワーモジュールを担うロームは、マツダの性能要件を「完成車レベルから逆算して理解」(ローム パワー・ディスクリート事業本部長の野間亜樹氏)し、開発する。ロームとしては今回の開発を通じて、EV駆動インバーター用の汎用(はんよう)的なSiCパワーモジュールをつくりたい狙いもあるようだ。「駆動電圧など詳細な条件はまだ決まっていない」(ローム)。ロームの第4世代SiC MOSFETが載るという。車載インバーター搭載時には、Si IGBT比で6%電費を改善できる見込みとする。

 ロームはSiC関連の設備投資を重ねるなど、もっともSiC開発に積極的な国内パワー半導体メーカーだ。「SiCに関して卓越した技術を持っている」(マツダ 取締役 専務執行役員 研究開発・コスト革新・イノベーション統括 廣瀬一郎氏)ことが、今回の協業につながった要因とみられる。

 インバーター開発は今仙電機製作所を中心に進める。「当社独自の高効率化技術を用いる」(今仙電機製作所)という。同日には、マツダと同社による合弁会社「Mazda Imasen Electric Drive」の設立も発表した。この会社へ今仙電機製作所の開発者を出向させることで、インバーター開発を推進していくという。

 マツダは同日開かれた経営方針説明会で、2026年3月期の売り上げ目標として4.5兆円を掲げた。電動化を重要技術の1つと位置付けており、今回の協業もそうした流れの一環にある。