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 ソニーは2022年11月30日、スマートフォンを介してモーションキャプチャーを実現する小型センサー「mocopi(モコピ)」を報道陣に披露した。mocopiは6個の小型センサーから成り、両手、両足、頭、腰に装着することで、全身の動きをセンシングできる。利用用途として、3DCGを動かす動画制作、3Dアバターを利用したVR SNS「VRChat」でのコミュニケーションなどがある。

モーションキャプチャー用小型センサー「mocopi(モコピ)」
モーションキャプチャー用小型センサー「mocopi(モコピ)」
(写真:日経クロステック)
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 製品の特徴としては「手軽」ということが挙げられる。小型センサーとスマホのみで全身をセンシングできるため、狭い屋内だけでなく、屋外での利用も容易だ。センサーも「大きさが約3cmで、質量も8gと軽い。装着の手間も少なく、利用の面倒さを最小限に抑えた」(ソニー新規ビジネス・技術開発本部通信技術開発部門モーション事業推進室の相見猛室長)。既存手法だと複数のカメラやセンサーを設置したスタジオを整備したり、全身にモーションキャプチャー用の衣装や、大きなデバイスを身につけたりしなければならないケースがあった。

mocopiの利用シーン
mocopiの利用シーン
(出所:ソニーの投影資料を日経クロステックが撮影)
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 デモンストレーションとして利用者がmocopiを装着し、全身の動きをセンシングした。センサー中央部のボタンを押し込むことで、スマホとBluetoothで接続。センサー利用者の身長データをスマホの専用アプリに与えた後、キャリブレーションを実施すると、利用者の動きに合わせデジタル空間上のアバターが動作した。ソニーは動作をデジタル空間上で再現するため、「技術としてディープラーニングを利用している。センサーは両手、両足、頭、腰にしかない。我々が積み上げてきたデータやノウハウにより、センサーで取得した一部の人体の動きから、未装着の部位の動きも予測できるようにしている」(相見室長)。

mocopiを装着する様子
mocopiを装着する様子
(写真:日経クロステック)
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 mocopiは加速度センサーや角速度センサーを内蔵しており、「素早い動きに対して強みを持つ。しかし、足が地面に接していない逆立ち・寝そべりなどの体勢を5秒ほど続けると、アバターが正しい姿勢を維持できなくなる」(相見室長)。またアバターの位置をデジタル空間上で固定せず、キャリブレーション地点を基準点とし、デジタル空間を奥行きがあるように移動できる。

mocopiで全身の動作をセンシングしている。後ろの画面でアバターが利用者と同様の動きを見せる
mocopiで全身の動作をセンシングしている。後ろの画面でアバターが利用者と同様の動きを見せる
(写真:日経クロステック)
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 一方で、ソニーが公表しているmocopi対応スマホの機種が少なく、一部のXperia・iPhone端末しかない。この点は「スマホ側が6個のセンサーをBluetoothで接続しつつ、動作データを処理できる性能を有しているかが問題になる。高性能なスマホが増えているため、公表している機種以外も動く可能性がある。現在はテストしてパフォーマンスを確認した機種を公表している」(相見室長)とした。ソニーは2022年12月中旬よりmocopiの製品予約を受け、2023年1月下旬から発売する。価格は4万9500円(税込み)である。

商品概要。公表する対応スマホの機種が少ない
商品概要。公表する対応スマホの機種が少ない
(出所:ソニーの投影資料を日経クロステックが撮影)
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