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 スウェーデンEricsson(エリクソン)は2022年11月25日(現地時間)、15カ国の新興市場における5Gの潜在的な経済効果を調査したリポート「Future Value of Mobile in Emerging Markets」を発表した。英国の調査会社Analysys Masonと共同で行った調査となる。政府や規制当局の支援を前提とすれば、15カ国すべてで、2035年までに著しい経済効果が期待でき、費用便益比も3~7倍になるとしている。

関連ニュースリリース: Ericsson report highlights potential economic benefits of 5G in emerging markets 関連リポートダウンロードサイト: Economic benefits of 5G in emerging markets

 調査対象国は、バングラデシュ、ブラジル、チリ、コロンビア、エジプト、インド、インドネシア、マレーシア、メキシコ、モロッコ、ナイジェリア、パキスタン、南アフリカ、タイ、トルコの15カ国。リポートでは、一般消費者から農業、物流、公共サービスまで、5Gの周波数帯を追加し、モバイルブロードバンドやFWA(固定無線アクセス)を強化した場合の効果について調査している。

 既存の無線モバイルネットワークに追加する形で設置された5Gに、低周波数帯を追加(シナリオ1)することで、カバレッジが広域になり、農業や物流への経済効果が生まれる。さらに中周波数帯を追加(シナリオ2)し、高速大容量の通信が可能になれば、製造業やその他産業への効果も高まり、高度なサービス提供も可能になるとし、次のような報告を行っている。

  • 5Gの初期導入費用は、多くの国で1カ国当たり30億~80億米ドルとなる。シナリオ1やシナリオ2によるカバレッジ拡張に向けては、さらに20~35%の投資が必要となる。
各国の5G展開時総コスト(2020年~2035年)
各国の5G展開時総コスト(2020年~2035年)
(出所:Ericsson)
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  • カバレッジ拡張、特に中周波数帯によるカバレッジ拡張と産業への適用により、著しい経済効果が期待できる。
各国の5Gカバレッジ拡張による経済効果(2020年~2035年)
各国の5Gカバレッジ拡張による経済効果(2020年~2035年)
(出所:Ericsson)
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  • ほとんどの国で、カバレッジ拡張に必要となる費用の3~7倍の経済効果が期待できる。
各国の5Gカバレッジ拡張費用とそれによる経済効果
各国の5Gカバレッジ拡張費用とそれによる経済効果
(出所:Ericsson)
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  • 5Gモバイルブロードバンドにより、一般消費者に1カ国当たり10億~100億米ドルの消費者余剰が生まれる。カバレッジを拡張することで、さらに20~30%の消費者余剰も可能となる。
各国の5G展開による一般消費者余剰(2020年~2035年)
各国の5G展開による一般消費者余剰(2020年~2035年)
(出所:Ericsson)
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  • FWA、スマート工場、物流、農業、医療分野で、5Gによる高い経済効果が期待できる。
各国の分野別5G経済効果
各国の分野別5G経済効果
(出所:Ericsson)
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  • 5G導入は農業、物流、工場や建設業のDX化を支援し、温暖化ガス排出量削減にも貢献する。

 リポートでは、政府や規制機関、政策決定者がいかに5Gをサポートし、その利点を生かせるかが鍵になるとする。5G周波数帯の迅速で広範囲な展開を促進する政策やインフラの導入、公共部門への5G導入の推進と産業への5G導入の奨励などが必要になるとしている。