電子情報技術産業協会(JEITA)は2022年12月15日、メタバースや量子コンピューティングなど先端的なデジタル技術に対する需要額を集計した「デジタルイノベーション」の世界市場の予測を発表した。メタバースは2030年に1866億ドル(1ドル=135円換算で約25兆円)、量子コンピューティングは607億ドルに成長するとしている。

 デジタルイノベーションは、特に先端的な応用テクノロジー分野としてメタバース、量子コンピューティング、Web3(調査ではWeb3.0と表記)/ブロックチェーンの3つを、基盤となるベーステクノロジー分野としてクラウド/エッジコンピューティング、5G(第5世代移動通信システム)/6G、AI・データ解析、サイバーセキュリティーの4つを対象に選定した。これらの技術を用いた製品やソリューションサービスへの需要額を、海外企業の動向や各国政府の政策に対する分析のほか、日本で対象技術を持つ企業への聞き取り調査などを基に予測した。

電子情報技術産業協会(JEITA)が予測した2030年におけるデジタルイノベーション世界市場の内訳
電子情報技術産業協会(JEITA)が予測した2030年におけるデジタルイノベーション世界市場の内訳
(出所:電子情報技術産業協会)
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 デジタルイノベーション全体の世界市場は2021年の7797億ドル(1ドル=135円換算で105兆2595億円)から2030年は2兆3525億ドル(同317兆5875億円)へと、年率13.1%で成長すると予測した。このうち応用テクノロジーは3609億ドルを占め、メタバースと量子コンピューティングのほか、Web3/ブロックチェーンの市場は1136億ドルになるとした。