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 ドイツBMWグループは2023年1月20日、米Solid Powerとの共同開発契約を拡大し、新たな研究開発ライセンスを追加したと発表した。このライセンスによりBMWグループは、ミュンヘン近郊のパルスドルフにある「セル生産コンピテンスセンター(Cell Manufacturing Competence Centre、CMCC)」に全固体電池(ASSB)の試験生産ラインを設置する。

Solid Powerが開発中の全固体電池
Solid Powerが開発中の全固体電池
(写真:BMW Group)
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 今回の関係拡大により、両社でセル開発と試験生産を実施し、全固体電池セルの設計および生産ノウハウの確立を目指すという。BMWは、プロトタイプ生産ラインを設置する前にSolid Power と協力してセル製造プロセスの最適化を進める。

 両社の全固体電池の商業化スケジュールの次のステップとして、Solid Powerは2023年中に試験用のフルスケール電池セルをBMWグループに提供する。BMWは2025年までに全固体電池を搭載したデモンストレーション用車両を製造する計画だ。

1961年に発表され一世を風靡した初代の「NEUE KLASSE」
1961年に発表され一世を風靡した初代の「NEUE KLASSE」
(写真:BMW Group)
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 BMWは、全固体電池の開発を進めつつ、Liイオン2次電池の性能向上も進めている。2022年9月には、BMWが次世代EVプラットフォームと位置付ける「NEUE KLASSE(ノイエ・クラッセ)」に搭載する第6世代のLiイオン電池を発表した。NEUE KLASSE向けの電動システム用に特別に設計された円形セルは、直径46mmで高さは95mmと120mmの2種類がある。第5世代の角形セルと比べてセルの体積エネルギー密度が20%以上高くなり、最上位モデルの航続距離が最大30%ほど延ばせるという。

 BMWグループは、2030年までにグループの世界販売の半分が電気自動車(EV)になると見込んでいる。MINIブランドは2030年代初頭までにラインアップにEVを導入し、Rolls-Royceは2030年から完全にEVブランドになる予定。