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 浜松ホトニクスは、フーリエ変換赤外分光(FTIR)などの成分分析装置向けに、近赤外光を試料に照射しで拡散反射光を高効率に集光する光源「拡散反射光源 L16462-01」を開発した(図12)。従来は光量が不足していた波長1700n~2500nmの光の利用効率を高められる。2023年2月1日にサンプル出荷を開始する。

図1 「拡散反射光源 L16462-01」
図1 「拡散反射光源 L16462-01」
(出所:浜松ホトニクス)
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図2 開発品を利用したリアルタイム成分分析のイメージ
図2 開発品を利用したリアルタイム成分分析のイメージ
(出所:浜松ホトニクス)
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* 浜松ホトニクスのニュースリリース: https://www.hamamatsu.com/content/dam/hamamatsu-photonics/sites/documents/01_HQ/01_news/01_news_2023/2023_01_17_ja.pdf

 開発品は、波長2500nmまでの近赤外線を出力する4つのランプを内蔵する。試料に対して約60°の角度で光を照射し、4つのランプの中央に設けた光ファイバーを介して、微弱な拡散反射光を集めて分光器へ導く(図3)。今回、ランプの個数や位置、照射角度などを設計し直すとともに光源の構造を工夫し、ランプを試料に近接させながら迷光(不要な光の散乱)の発生を抑えた。試料からの微弱な拡散反射光を高い効率で集光できるようになった。

図3 従来の光源(左)と開発品(右)による測定の比較
図3 従来の光源(左)と開発品(右)による測定の比較
(出所:浜松ホトニクス)
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 従来の光源は、光ファイバーを通して試料に照射するため、光がファイバーに吸収されて光量が足りなくなっていた。ランプを試料に近接させれば光ファイバーによる吸収を減らせるが、ランプの光が拡散反射光に混ざって迷光が生じるため、正確に測定できない。開発品は、これらの課題を解決した。

 波長1700n~2500nmの光の利用効率を高めれば、脂肪やタンパク質などを含む試料をより正確に分析できる。開発品とFTIR分光器を組み込んだ分析装置により、プラスチック製品や食品、薬剤の製造ラインなどで品質管理の自動化が期待できる。汎用プラスチックや生分解性プラスチックの選別に応用すれば、プラスチックのリサイクル促進にもつながるとしている。

 サイズは直径28×高さ35.5mm、質量は約50g。平均寿命は約7000時間とする。価格は19万3600円(税込み)。今後は、光源の使い勝手の改善と併せて、FTIR分光器の性能の向上にも取り組む。

 同社は開発品を、米国サンフランシスコで開かれる国際会議「SPIE Photonics West 2023」(現地時間2023年1月31~2月2日)の併設展示会に出展する。